セミの撮影について

セミ羽化撮影 むしたち

 今日はセミの羽化の撮影について、書こうと思う。これまで、アブラゼミやミンミンゼミの羽化は見たことがある。でも、ニイニイゼミやツクツクボウシなどの小さなセミの羽化は見たことがない。これらの幼虫も見たことがない。2019年の夏はこれらを見ようと考えた。

 まずは、ニイニイゼミの観察記録をネットでググって見た。昨年の記録をチェックし、今年の気候を考慮して日程を決めた。現地には明るいうちに到着し、抜け殻を頼りにして、確実に見られそうな場所を探すつもりでいた。ところが、現地では鳴いてはいるものの、抜け殻がほとんどない。発生初期と判断した。大分、思惑と違ったが、折角来たので頑張ろうということで、カンピュ-タをフル稼働した。まず、現地に行ってみると日没前の明るい時間は、地面にセミの穴があいているあたりには、カラスやムクドリが多く、何かを探している様子である。そこで、これらがいなくなる日没後に勝負をかけることにした。幼虫は泥にまみれているらしいので、湿気のある地面、日中も直射が当たらないような林の地面部などのわずかな知識から想像をしてベストポイントを探した。結局、公園内の杉林の地面から1m以下の部分を見て周ることにした。

 出会いは突然やってきた。19時20分、地上40cmくらいの幹上を歩く2cm程度の小さな泥をまとった幼虫を発見した。おお急ぎで、カメラをセッティングした。ここではじめて気づいた。照明が必要だ。LEDのペン型ライトをカメラの脇に輪ゴムでくくりつけ、この窮地を一応はしのいだ。しかし、この日の撮影が納得行くものではなかったので、4日後再び足を運んだ。大分発生したようで、木の幹には多くの抜け殻があった。こうなると、データ数が増えたため、ポイントも絞りやすかった。ようやく、納得の行く撮影ができた。

 これまで、車で1時間程度の公園が撮影の場所だったが、ニイニイゼミの探し方がわかったと自信を持ったことから、思い切って近くの公園で探してみた。すると、驚くほど簡単に見つかった。たくさん見つかった。私が子供の頃は、ニイニイは最も採集が難しかったように思う。あの頃もこれほどの個体数があったのだろうか。印象としては、激増したように感じる。

 次はミンミンゼミを狙って撮りたい。ところが、これが苦労した。幼虫を見ても違いがわからない。アンテナが細いとか2節目と3節目の長さがなんとかいうが本当にわかりにくい。何日も公園に通い、ミンミンゼミばかりが羽化している場所を見つけた。何故か1本の木のひこ生えである。ここで観察をしてやっとわかった。やはり、アンテナの太さと毛で判断するのがよさそうだと。

ツクツクの環境等については、もう少し調査を続けなくてはならない。さらに、抜け殻等を探して分析をしたい。

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